TOEFLとは?
TOEFL(Test of English as a Foreign Language)は、アメリカなどの英語圏の大学や大学院への留学をしたい人々が受験する英語試験のひとつです。特に、アメリカの大学入試において重要視されているため、帰国子女や留学を目指す受験生にとって避けて通れない試験ですね。
TOEFLには「iBT(Internet-based Test)」と「PBT(Paper-based Test)」がありますが、現在、ほとんどの受験生が受けるのはiBT形式です。この試験はリスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4技能を総合的に測るため、日本の受験生にとってはハードルが高いと感じられることが多いです。

TOEFLが英検やIELTSよりも難しいと考えられる理由
1. アカデミックな内容が中心
TOEFLは主にアメリカの大学での授業や課題に対応できる英語力を測るための試験です。そのため、出題される文章や音声は大学の講義や専門的な論文に近いものが多く、内容が難しいです。
一方、英検やIELTSは日常会話や一般的なトピックを扱うことが多いため、英語学習者にとっては比較的取り組みやすい内容になっています。特に英検は日本の教育カリキュラムに沿った試験のため、日本人受験者にとっては親しみやすい試験形式であることが多いです。
2. 一つのリスニングの時間が長い
TOEFL iBTのリスニングセクションでは、大学の講義や対話を聞き取る必要があり、一つのリスニングが長く、集中力が求められます。TOEFLのリーディングでは少なくとも2分ほど、長くなると5分ほどの長さの音声を聞き取る必要があります。長いリスニングを聞いている中でメモを取る必要があるので、受験生にとって大きな負担となります。
3. スピーキングの難易度が高い
TOEFLのスピーキングセクションは独特で、試験官と直接会話するのではなく、パソコンに向かって話す形式です。このため、受験者は時間内に明確に意見を述べる必要があり、準備時間も限られています。
一方、IELTSのスピーキングは対面式で行われるため、試験官とのやりとりの中で表現を調整できる余地があります。また、英検のスピーキング(面接)は評価基準が比較的緩やかであるため、TOEFLほどの厳しさは感じにくいと言われています。
4. ライティングで高度な論理力が求められる
TOEFLのライティングは、
Integrated Task(統合型タスク):リスニングとリーディングの内容を要約し、自分の意見を述べる
2023年7月の試験改定により、新しい問題形式「Writing for an Academic Discussion」に変更されました。これは、従来の「Integrated Writing」と「Independent Writing」のうち、Independent Writingに代わる新しいタスクです。これは、オンラインのディスカッション掲示板に投稿する形式で意見を述べるライティングタスクです。受験者は、教授が提示したトピックについて、2〜3人の学生の異なる意見を読んだ後、それに対して自分の立場を示し、論理的に意見を述べる必要があります。
英検のライティングは、試験の級によって異なりますが、基本的には意見を述べるエッセイが中心です。IELTSも論理的な文章作成が求められますが、TOEFLほどリスニングやリーディングと連携した複雑なタスクは含まれていません。

5. TOEFLは全セクションでノートテイキングが必須
TOEFL iBTでは、リスニングやリーディングだけでなく、スピーキングやライティングの準備段階でもメモを取ることが重要です。特にリスニングでは講義の内容を聞きながらメモを取らなければならず、ノートテイキングのスキルが求められます。
IELTSではリスニング中にメモを取ることは許可されていますが、TOEFLほどの細かい要点整理は必要ありません。英検に至っては、リスニング時のノートテイキングは不要です。
まとめ
TOEFLが英検やIELTSよりも難しいと考えられる理由は、
アカデミックな内容が中心であること
一つのリスニングの時間が長いこと
スピーキングの難易度が高いこと
ライティングで高度な論理力が求められること
ノートテイキングのスキルが必要であること
アメリカの大学を目指す帰国子女や受験生にとって、TOEFLは避けて通れない試験なので、しっかりと準備をすることが大事になります。普段からアカデミックな英語に慣れること、ノートテイキングの練習をすること、論理的なライティングスキルを磨くことが、高得点を取るための鍵になります。
今後TOEFLを受験する予定の方は、しっかりと対策を立てて、万全の準備で試験に臨んでくださいね!
記事作成者 (Manami Palmini) ![]() 講師経歴
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