アメリカで生活する上で、クレジットカードは日常生活のさまざまな場面で重要な役割を果たしています。駐在や留学などでアメリカに移り住んだ日本人にとっても、クレジットカードの利用は避けて通れないものです。この記事では、アメリカでのクレジットカードの重要性やその利用方法、信用スコア(Credit Score)との関係について詳しく解説しますね。
1. アメリカでのクレジットカードの役割
アメリカでは、クレジットカードは単なる支払い手段に留まらず、生活のさまざまな側面で重要なツールとなっています。現金の使用が少ないアメリカでは、日常の買い物から大きな買い物まで、クレジットカードが主な支払い方法として使われています。例えば、スーパーマーケットやガソリンスタンド、レストランでの支払いだけでなく、オンラインショッピングやホテルの予約、レンタカーの手配など、多くのサービスがクレジットカードなしでは利用できません。
さらに、アメリカの銀行ではデビットカードも利用されていますが、クレジットカードは利便性だけでなく、後述する信用スコアの構築にも大きく関わってきます。
クレジットカードとデビットカードの違い
まず、クレジットカードとデビットカードの違いを理解することが大切です。デビットカードは、口座に入っている金額の範囲内でしか使用できない一方で、クレジットカードは一時的に借金をして後で返済するという形で使用します。この違いが、アメリカでクレジットカードを積極的に利用する理由の一つとなっています。
2. 信用スコア(Credit Score)の重要性
アメリカでのクレジットカードの利用が大切な理由の一つに、「信用スコア(Credit Score)」の存在があります。アメリカでは、個人の信用力を数値化した「信用スコア」が非常に重要な指標として用いられており、このスコアが生活のさまざまな局面に影響を与えます。
信用スコアとは?
信用スコアとは、個人のクレジット履歴を元にして、金融機関や貸主がその人の信用力を判断するために使用する指標です。このスコアが高いほど、ローンの審査が通りやすく、金利も低くなる傾向があります。反対に、スコアが低いとローンが通りにくくなり、たとえ通っても高い金利を課されることがあります。
信用スコアを構築するには
信用スコアを構築するためには、クレジットカードを利用し、適切に管理することが大事になります。クレジットカードの利用履歴や支払い状況がスコアの計算に反映され、定期的にカードを使用し、支払いを滞りなく行うことでスコアが向上します。逆に、支払いが遅れたり、過度な借り入れがあったりするとスコアが下がってしまいます。
駐在や留学でアメリカに来たばかりの人にとっては、信用スコアの概念が馴染みのないものかもしれませんが、アメリカでの生活を長期的に安定させるためには、早期にクレジットカードを作り、信用スコアを積み上げることが大切です。
3. クレジットカード利用のメリット
アメリカでクレジットカードを利用することには、いくつかのメリットがあります。
① クレジットスコアの向上
前述の通り、クレジットカードを利用することで信用スコアを構築・向上させることができます。適切な利用と期日内の支払いを続けることで、スコアを高め、将来的にローンの審査や不動産の賃貸契約などが有利になります。
② 不正利用に対する保護
クレジットカードの多くは、不正利用に対して高い保護を提供しています。例えば、カードが盗まれたり、オンラインで不正に利用された場合でも、カード会社に報告することで迅速に対応してもらえることが一般的です。デビットカードと比べて、クレジットカードはこの点で大きな安心感を提供しています。
③ ポイントやキャッシュバックの特典
多くのクレジットカードは、利用額に応じてポイントが貯まり、それを商品やサービスと交換できる仕組みがあります。また、キャッシュバックの特典が付いているカードもあり、日常の買い物を通じてお得に利用できるメリットがあります。これにより、駐在中の生活費を少しでも節約することが可能です。
4. クレジットカード利用時の注意点
アメリカでのクレジットカード利用には、いくつか注意点も存在します。これらを把握し、トラブルを避けるために注意深くカードを管理することが大切です。
① 利用限度額に注意
クレジットカードには利用限度額が設定されています。限度額を超えて使用することはできません。また、限度額ギリギリまで使ってしまうと、信用スコアに悪影響を及ぼす可能性があります。定期的に利用額を確認し、適切に管理しましょう。
② リボ払いに注意
リボ払い(リボルビング払い)は、毎月の支払いを少額に抑えられる反面、利息が高く、結果的に多額の負債を抱えるリスクがあります。リボ払いを利用する際は、そのリスクをしっかり理解した上で利用することが大切です。
③ 海外手数料に注意
アメリカでクレジットカードを利用する場合、日本で発行されたカードには海外利用手数料が発生することがあります。手数料は通常、利用額の2%〜3%程度ですが、長期的な利用では負担が大きくなります。アメリカで生活する場合は、海外手数料がかからないカードを選ぶのも一つの手です。
5. アメリカでクレジットカードを作る方法
アメリカでクレジットカードを作る際には、いくつかの手順を踏む必要があります。駐在や留学で渡米した直後は、まだ信用スコアがないため、審査に通りにくい場合もありますが、いくつかの方法を試すことができます。
① セキュアドカードを利用する
アメリカに渡ったばかりで信用スコアがない場合、セキュアドカード(Secured Credit Card)というクレジットカードを利用するのも一つの方法です。このカードは、あらかじめ保証金を預け、それを担保にクレジットカードを発行する仕組みです。セキュアドカードを利用することで、徐々に信用スコアを積み上げることができます。
② ITINを取得する
駐在や留学生の場合、ITIN(個人納税者番号)を取得することで、クレジットカードの審査に通る可能性が高まります。ITINは、SSN(社会保障番号)を持たない非居住者でも発行できる番号で、これがあるとカードの申請がスムーズになることがあります。
まとめ
アメリカでの生活において、クレジットカードは欠かせない存在です。日常的な支払い手段としての利便性だけでなく、信用スコアの構築にも大きく関わってくるため、早めにカードを作り、適切に利用することが大切です。今回紹介したメリットや注意点を踏まえて、アメリカでのクレジットカード利用を上手に管理し、安心して生活を送っていきましょう。
記事作成者 (Manami Palmini) 講師経歴
過去のサポート歴
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