top of page
Manami

【インタビュー】日本の落語を世界へ 【ニューヨーク在住 柳家東三楼さん】

更新日:7月10日


みなさん、こんにちは!Manami's English LessonsのManamiです。英語学習や海外生活に関するインタビューシリーズを始めました!今回は記念すべきトップバッターとして、アメリカを拠点に日本の落語を世界的に広めようと活動されている、柳家東三楼さんにお話を伺いました。東三楼さんはアメリカにいらっしゃってから、英語での落語会や、大学で講義をされたりなど、様々な活動をされています。今回は、東三楼さんにアメリカでのお仕事のことや独自の英語学習法、そして、今後の活動目標などについてお伺いしました。



アメリカにはいつから住んでいらっしゃいますか?

ちょうど2019年のこの時期から、つまり8月からニューヨークに住んでいますね。なので、そろそろ丸4年ですね。ただ、その4年のうちに日本に戻る機会もあったので、去年のコロナの時期も含めて、アメリカに実際に住んでいる期間は3年ほどかもしれません。

アメリカの中で訪れる機会が多いのは、やはりニューヨークの次に、サンフランシスコベイエリアですね。それからボストンも。だいたい6、7回ぐらいは訪れました。やはり西海岸のサンフランシスコ近辺には、日本人のコミュニティが非常に多く、しっかりとした存在を感じます。



英語でお仕事をされている中で、感じていることはありますか。

英語を使い始めてから収入は格段に増えましたね。今では落語や質疑応答を全て英語でこなしています。この変化によって、お客さんとの関係も変わりました。例えば、大学での講義なら、学生たちの反応が全く違うし、教授たちとのやり取りも徐々に変わってきました。仕事の量と質が大幅に向上したと感じますね。

もちろん、質疑応答では早口の人や、声が小さい人もいて大変に感じることはあります。最初は質疑応答において通訳の先生がいて、僕の言葉を訳していたんです。でも少しずつ、通訳の方が話している英語を自分で覚えたりして、自分で答えるようになりました。また、質問内容も似通っていることが多いので、あらかじめ答えのパターンを作っておくこともあります。


東三楼さんの英語勉強法を教えてください。

まずいちばん最初はオンライン英会話から始まりました。色々な先生と会話することがとても好きなポイントです。それから、リーディングの勉強もしていますね。大学受験の時にもリーディングの勉強はしましたし、その内容を覚えていたりするので、大学受験の教材を再度使いながら学びなおして、日本の難しいリーディングにも挑戦しています。

現在は、『Comedy Writing Secrets』という本を読んでいます。この本にはユーモアやコメディの書き方が英語で解説されていて、これを読むことがとても楽しいです。学生の頃に学んだ理論や知識を今、実際に話す・読むという形で活用できることが一番楽しいですね。新鮮な気持ちで学び直せていると感じます。



英語に関するエピソードを教えていただけますか?

3月にスピード違反で切符を切られたときに、無罪を主張しようとしたんです。それで、切符に記載された日に裁判所に行くよう指示があったので、田舎の裁判所に行ったところ、“Court”と書かれた場所に行くよう案内がありました。それで、 “Court”に並んでいると、いきなりオレンジ色の囚人服を着た人達が連れて来られて、足が鎖で繋がれたまま裁判が始まったんです。「え、ここで僕は無罪を証明するのか?」と思って、本当に生きた心地がしなかったんですが、もしかしたら自分が違うところにいるんじゃないかと思って聞いてみたんです。そしたら、実際は上の階の事務所に行くだけで良いということでした。法律に関する英語はやっぱり難しいし、システムもよくわかってなかったのですが、ちゃんと確認してから行った方がいいと思いましたね。



最後に今後、英語を使って挑戦したいことはありますか?

落語を英語で表現するために、新たな表現や言葉を生み出す必要がありますね。例えば、修業という言葉がどのように表現されるべきかは難しい問題ですね。落語での修業を「トレーニング」と表現すると、練習や習熟のような側面を連想させるかもしれません。ただ、落語家としての修業には、日常的な練習や稽古だけでなく、師匠の家に毎日通い、師匠の行動や態度を見て学び、掃除をしたり洗車したりすることも含まれるので。「トレーニング」という単語だけでは、足りない気がしますね。

岡倉天心の『茶の本』や新渡戸稲造の『武士道』、鈴木大拙の『禅とは何か』など、日本人が執筆した重要な著作がありますが、同じようなレベルで、僕が英語で落語に関する本を執筆したいと思っています。そして、その落語の本質を英語で的確に表現することを目指しています。その本を通じて、英語圏の人々に落語の魅力や価値観を伝えることができればと思っています。

現在は落語そのものを舞台で表現しているんですが、その一方で、落語の理論や技法、基本的な知識が英語で解説される必要性を感じています。英語での解説や入門書が提供されることで、落語の理解がより深まり、多くの人々に届くと思うんです。そして将来的に、日本の武道が習い事として普及しているように、落語も広く知られるようになることを願っています。



柳家東三楼 オフィシャルウェブサイト




インタビュー参加者募集!

Manami's English Lessonsでは、英語学習中、あるいは英語を使ってお仕事や活動をされている方を対象に、英語学習に関するインタビューを行っています。インタビューを受けていただいた方には、30分の無料レッスンをご受講いただいています。どなたでもお気軽にお問い合わせください。



レッスン受講生募集中!

Manami's English Lessonsは英語レッスンをオンラインで提供しています。プライベートなので、日常英会話、試験対策、発音矯正、英文法など、柔軟に対応可能です。年齢もお子様から大人の方まで、幅広くご受講いただいています。少しでもご興味がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。




Commentaires


bottom of page