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【インタビュー】壁画には風景を変える力がある 【ニューヨーク在住 壁画家・グラフィックデザイナー 泉 由貴子さん】

更新日:7月10日



みなさん、こんにちは!Manami's English LessonsのManamiです。今回はニューヨークで壁画家およびグラフィックデザイナーとして活躍されている泉 由貴子さんにインタビューをお願いしました。壁画家としてコミュニティと連携したプロジェクトや、由貴子さんの独自の英語学習法についてお話を伺いました。


まずは簡単な自己紹介をお願いします。

泉 由貴子と言います。現在、ニューヨークのブルックリンに位置するサンセットパークに住んでおり、こちらに来てから4年が経ちました。現在、私は主に2つの仕事をしています。

一つは、グラフィックデザインのフリーランスであり、この仕事では主にパッケージデザインやロゴデザインなどを手がけています。

もう一つの仕事は、2年前から始めたもので、壁画を描くミューラリスト(壁画家)として活動しています。この仕事では、個別に依頼されるプロジェクトと、公募で応募し、獲得したプロジェクトに取り組んでいます。それから、Thrive CollectiveとGroundswellいうNPOに所属しており、アシスタントアーティストとしてリードアーティストを補佐しています。この団体は、主に小学校、中学校、高校などの学校や地域コミュニティーを対象としており、学生や地域の人たちと共に壁画を制作しています。壁画を始めたのは、アーティストである夫の影響とNYという新しい地で何かチャレンジしたいという軽い気持ちからでした。結果、実際に初めて壁画を作成を終え、壁画周辺の雰囲気の変化や今まで関わりのなかった地域や人々とのつながりに楽しさを感じました。そこから、もっといろんな人や地域と関わり、微力かもしれませんが貢献をしたいと思い、本格的に壁画の道に進み始めました。



現在はどのようなプロジェクトを行っていますか?

現在、私の人生で最も大きな壁画プロジェクトをブロンクスの病院で行っています。このプロジェクトはニューヨーク市の公共病院に関連したもので、年に1回開催される公募によって選ばれたアーティストが各支部にアサインされる形式です。毎年約10人ほどのアーティストが選ばれ、私は今年、ブロンクスの病院を担当しています。

このプロジェクトはコミュニティ活動の一環として行われており、私が単独で制作するのではなく、病院の関係者や患者さんと協力してデザインを決定し、実施します。具体的には、病院の関係者とのミーティングを通じて、どのような壁画を作成したいかについて話し合い、デザインを決定します。

また、イベントとして「ペイントパーティー」を企画しました。このイベントでは、病院内または屋外スペースにテーブルを設置して、地元の人々を招待して皆で壁画を描いていきます。壁に直接描くのではなく、ポリタブと呼ばれる素材にすでにアウトラインが印刷されたものを塗ります。そして、最終的に特殊な接着剤を使って壁に貼り付けます。

現在、ペイントパーティーは終わり、その後は個人で家で作業を進めています。コミュニテ

ィアートとして依頼される場合、具体的な壁画のタイプはプロジェクトや場所によって異なりますが、コミュニティの関与を促進し、地元のアイデンティティを反映させることが多いですね。



コミュニティプロジェクトでは、どのような壁画を描くことが多いのでしょうか?

学校の壁画について話すと、実はいくつかのルールがあります。たとえば、シンボリックな要素は避けた方が良いですし、キャラクターものは著作権の関係で使用してはいけません。それから、意図的でない場合でも、セクシュアルな要素に見えるデザインは却下されることがあります。実際に、学校の壁画は一般にパブリックに公開されるため、明るく、ポジティブな印象を持つデザインが多いですね。



ニューヨークでアーティストとして活動されている際に、英語でのコミュニケーションで心掛けていることはありますか?

ミューラリストとしては現地の人やクライアントとコミュニケーションをとることが多いですね。壁画自体はニューヨークのさまざまな場所で見かけられると思いますが、それでもやはりあまり広く知られていないし、作成プロセスやその作品がどのようになるかを理解している人は少ないと思います。なので、プロセスの説明や、最終的にどのような作品になるかを伝えるのは言葉だけでは難しいですね。また、私の英語力に不安もあるため、私は必ず何か提案や企画書を作成する際に、写真やイラストなどをできるだけ多く含めて、誤解が生じないように心がけています。


英語での会話において、難しいと感じることはありますか?

ここに来る前は4年間デンマークに住んでいたんです。デンマークでは、最初の2年は学生として過ごし、その後の2年間はOPTのようなシステムを使って滞在しました。一般的に、ヨーロッパの多くの国でも英語は第二外国語として広く使用されているため、多少の言語の誤りや間違いがあっても、気にされることは少なかったですね。でも、ニューヨークに来てからは、ネイティブスピーカーの英語に接する機会が増え、話す速さや使用される表現が難しく感じる時があります。英語を使う生活は8年以上になりますが、こちらに来てからは、特にスラングや専門的な表現については理解しきれないことがありますね。



由貴子さんの英語学習法を教えてください。

英語学習について、主に2つの方法を利用しています。

一つ目は、図書館で英語で翻訳された漫画を読むことです。図書館の漫画コレクションは充実しているので、知っているストーリーから新刊まで幅広い選択肢があります。特にパンデミックが続いた初期には他の人との接触を避けつつ、漫画を読むことができ、誰にも迷惑をかけずに英語に触れられるメリットがありました。また、長文の本が苦手なため、漫画や絵本はイラストがあるおかげで理解しやすいと感じましたね。

二つ目は、ブルックリン図書館が主催している英語クラスに参加しています。週に1回、ビジネス英語のクラスを受けており、レベル別に設定されています。このクラスでは、ビジネス英語に焦点を当てつつ、実践的なスキルを身につける機会が提供されています。例えば、コーヒーショップを開業するシナリオを想定して、場所の選定やリサーチ、設備の選択などを英語で議論し、最終的には銀行からの融資を取り決めるためのアポイントメールを作成するなど、実践的なスキルを磨くことができます。



最後に、今後の活動や目標について教えていただけますか?

壁画家として…

壁画は町の風景を変える力があるので、サンセットパークなどの地元コミュニティで新たな作品を制作し、より良い街づくりに貢献したいと思っています。また、他の国や日本でも壁画を描いてみたいと考えており、他の都市でも多くの壁画を制作していきたいですね。

グラフィックデザイナーとして…

グラフィックデザイナーとしては、今回のインタビューでは多く語れませんでしたが、これからもお客さんの想いと可視化し、より会社・プロジェクト・商品の魅力を引き出していけたら良いなと思っています。




泉 由貴子さんのウェブサイト

https://yukikoizumi.myportfolio.com/

Instagram

https://www.instagram.com/yi_design_jp/




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